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かがみの孤城のオオカミさまの正体は?リオンとの関係や狼面の理由についても

かがみの孤城

辻村深月さん作『かがみの孤城』は2018年の本屋大賞を受賞した人気作品です。

2020年に舞台化され注目を集めましたが、アニメ映画化も決まり2022年12月に公開されます。

中学校で居場所をなくし、部屋に閉じこもっていた主人公のこころが、光り出した部屋の鏡に、吸い込まれるように中に入ると、不思議なお城に6人の見ず知らずの中学生が…さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面を着けた女の子が現れ「願いをなんでも一つ叶えてやる」と。

青春期独特の感情と感性を描いたファンタジーミステリーの物語です。

今回は、そんなオオカミさまの正体や、登場人物・リオンという少年との関係、なぜ狼面なのか理由についてまとめました。

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かがみの孤城のオオカミさまの正体


狼のお面を着けた不思議な女の子・オオカミさまが「ようこそお待ちしておりました。」と鏡の中のお城でお出迎え。

声優を務めるのは芦田愛菜さんですが、ピッタリの配役だと話題になりました。

『かがみの孤城』では、雪科第五中学校が大きなキーワードになっていますが、もう一つ物語の鍵をにぎるオオカミさまの存在。

それでは、オオカミさまの正体について始めます。

オオカミさま:水守実生(みずもりみお)


オオカミさまの正体は水守実生、中学1年生。

目が大きくて色白の、とても可愛い女の子です。

絵本を読むのがとても上手で、自分で作ったお話を聞かせるのが得意。

小学校に入る前はピアノも習っていたと思われます。

そして何より心が優しく、どんな時でも自分の事より人の心配をしていました。

亡くなった年齢と理由

亡くなったのは13歳の時、病気で亡くなりました

病気がわかったのは、小学校に入学する少し前のことで、結局一度も学校には行けませんでした。

作中、入院用のガウン姿に、髪がなく帽子を被っているという表現があったので、抗がん剤治療を受けていたのかもしれないと考えます。

最後の一年は、眠ったように目を閉じていることが多かったようです。

病名についても説明はありませんでしたが、不治の病だったと察する事ができます。

雪科第五中学校の一年生:1999年

1999年の雪科第五中学校の一年生

病室の壁には雪科第五中学校の制服がかけられていましたが、一度も袖を通すことはありませんでした。

雪科第五中学校に行きたかったけど行けなかった一人です。

鏡の中の城の案内人


オオカミさまは鏡の中の城の案内人です。

顔には狼のお面を着け、いつもお人形が着るようなドレスを着ています。

見た目は六歳から七歳。

長い髪、色白でふっくらとしていて張りがある手は、実生が病気になる前の元気な姿。

常にきちんとした話し方で、鏡の中の城に招かれた中学生に説教をしたり、上から目線の態度。

城での過ごし方やルールの説明も行いました。

7人の中学生と常に一緒にいるわけではないが、呼べば現れるし、呼ばれなくても突然現れることも。

意味深な発言が多く、中学生たちをもて遊んでいるようにも見える時もあります。

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オオカミさまとリオンとの関係


ここからは、オオカミさまと作中の登場人物・リオンとの関係についてです。

リオンの正体:水守理音(みずもりりおん)


リオンの正体は水守理音、中学1年生。

母親に勧められ、中学からハワイにサッカー留学し寄宿舎生活をしています。

リオンもまた雪科第五中学校に通いたかったけど通えなかった一人です。

二人の関係

オオカミさまとリオンは、姉と弟の関係です。

理音が6歳の時、実生は亡くなりました。

絵本を読むのが上手な実生に『七ひきの子やぎ』を何度も読んでもらっていた理音。

実生が病気のため寂しい思いをさせてしまったと、自分がいなくなったら「神様に頼んで理音のお願いを何か一つ叶えてもらうね。」と弟思いの優しい姉。

大きくなったら実生と結婚したいと言っていたほど姉のことが大好きだった理音の願いは「姉ちゃんと学校行きたい。」でした。

一緒に学校に行けることはないけれど、実生は自分が亡くなった年齢と同じ13歳になった理音に会いにきてくれたのです。

同じ年13歳、このことに意味がないとは思えなかった理音。

「会えてよかった。会いに来てくれて、嬉しかった。」とどうしても言いたかった言葉を、理音は伝えることが出来たこと、本当に良かったです。

お互いがお互いを思いやる素敵な関係でした。

ドールハウス:鏡の中の城

両親が実生にプレゼントした病室の窓辺に置かれていた豪華なドールハウスは鏡の中の城

前述した、最後の一年は眠ったように目を閉じていることが多かったのは、最後の一年、理音や他の中学生6人と一緒に過ごしていたということでしょうか…

 

「このドールハウスの中で、最後の一年、姉ちゃん、オレたちと一緒に過ごしてたんだね。」

引用元:小説『かがみの孤城』

小説の中で理音は、このように言っていました。

お話を作るのも上手だった実生は、絵本の設定を作るように鏡の中の城のルールも決め、みんなと一緒に楽しんでいた。

実生が亡くなったあの日「怖がらせちゃってゴメンね。だけど楽しかった。」と6歳の理音に言ったのは、鏡の中の城での事に対してであり、自分の死を指して言っているのでは無かった。

実生が言ったのは、13歳の理音に向けての言葉ということになります。

実生は、自分と同じく学校に行っていない中学生を集めて、鏡の中の城で過ごした一年が楽しかったと言っていたのだと考えます。

なぜ狼面なのか理由について考察


なぜ狼面なのか理由を考えました。

作中『七ひきの子やぎ』になぞらえた鍵探しもありましたし、7人の中学生が子やぎだとしたら狼はやはり実生。

狼面の理由は『七ひきの子やぎ』の狼だと思います。

また狼面を着けていたのは、顔を出してしまうと理音に気づかれてしまうと思ったからでしょうか。

でも理音は、優しい姉の声を覚えていましたし、豪華なドールハウスは、鏡の中の城そのものだということも感じていました。

行きたかった日本の中学、欲しかった友達、叶えたかった願い、すべてを理音は分かっていた。

そこだけを考えると狼面を付ける必要はなかったかもしれませんが、『七ひきの子やぎ』になぞらえた鍵探しがあるので、やはり狼面は必要ですね。

まとめ

今回は、オオカミさまの正体や、登場人物・リオンという少年との関係、なぜ狼面なのかという理由についてまとめました。

オオカミさまとリオンは姉と弟という関係で、全てが繋がっていた。

物語の終盤で判明したオオカミさまの正体、私は予想していなかっただけに驚きを隠せませんでした。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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