アニメ映画『時をかける少女』は、筒井康隆さんの原作そのものの映画化ではなく、同じ世界が舞台の約20年後の世界が描かれた作品です。
『時をかける少女』のアニメ映画も小説も、今を生きる女子高生の姿を描いた、まさに青春ストーリー。
そんな『時をかける少女』に登場する千昭はなぜ未来に帰ったのか、また、絵を見なかった理由を考察します。
時をかける少女の千昭はなぜ帰ったのか?
千昭「…オレ、未来から来たって言ったら、笑う?」細田守監督の名作「時をかける少女」放送中! pic.twitter.com/yhjjOeFESy
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) July 17, 2015
真琴にタイムリープを知られてしまったから
タイムリープの最大のルール、それは、タイムリープの存在を現代人に知られてはいけない。
俺、明日から姿消すから。
過去の住人に、タイムリープの存在を知らせてはならない。
俺はルールを犯した。
だから、お前とはもう会えない。引用元:アニメ映画『時をかける少女』
真琴にタイムリープを知られてしまった直後、千昭は姿を消しました。
この時の千昭のタイムリープの回数は「00」のため、未来に帰る事は叶わなかったでしょう。
どこへ行ってしまったのか行き先は不明です。
また、真琴が誰にも言わず黙っていると千昭に伝えましたが、千昭は姿を消した。
そんな事くらいでは、どうにもならないという、とても厳しいルールだということが分かります。
この後、千昭の最後のタイムリープのお陰で、真琴は、残っていた最後1回のタイムリープを使い過去に戻る事が出来ました。
千昭の手首には「01」と最後の1回を使用する前に戻れた真琴。
千昭の住む未来の時代の話を、千昭から聞いたことを真琴が伝えると、
千昭:話しちゃったのか俺?
真琴:うん
千昭:信じたのお前?
真琴:うん
千昭:ばかじゃねぇ
真琴:そうかも
千昭:そんなこと言いにわざわざ来たのかよ。
真琴:うん
千昭:何で話しちゃうんだよ、俺のバカ!引用元:アニメ映画『時をかける少女』
「何で話しちゃうんでよ、俺のバカ」と自分を責めるセリフの前の間が、なんとも切なく印象に残りましたが、この時、千昭が未来に帰る事が確定しました。
千昭が姿を消し、どこへ行ってしまったか分からないまま終わるより、ちゃんと千昭が未来へ帰る姿を見届けられて、個人的には良かったです。
千昭との別れは辛いけれど、真琴も同じような気持ちもあったのかもしれませんね。
未来に帰らなければならない時期が過ぎていたから
未来から来た千昭の現代での滞在期間が、どれくらいかは分かりません。
真琴の最後のタイムリープの時、いくつもの思い出が走馬灯のように過ぎていました。
その中で、桜の花びらが舞い散る季節に千昭は転校してきた。
おそらく4月でしょう。
その後、衣替えがあり七夕の季節。
帰らなきゃいけなかったのに、いつの間にか夏になった。
お前らといるのが、あんまり楽しくてさぁ。引用元:アニメ映画『時をかける少女』
このセリフから未来に帰らなければならない時期が過ぎている事は理解できますが、タイムリープが真琴にバレて姿を消す前に言った、千昭の目的である絵が存在するのが「この季節」という言葉。
真琴にタイムリープを知られてしまい未来に帰った千昭ですが、帰らなければならない時期は、千昭が未来からやって来た春だったのか、もしくは、夏(初夏)だったのか、千昭が言った「この季節」はいつだったのでしょう。。
千昭が絵を見なかった理由を考察
見た人に救いを感じさせるような絵を…という細田監督のリクエストを受けて、アニメーション制作会社マッドハウスの演出家・平田俊夫さんが本作のために描いたものです。 細田守監督の名作「時をかける少女」放送中ですー☆ pic.twitter.com/cj0IoSEvbT
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) July 17, 2015
真琴にタイムリープがバレてしまい、未来に帰らなければならなくなっただけかもしれませんし、ただ単に、帰らなければならない時期が過ぎていたから帰ったのかもしれませんが、ここからは、千昭が絵を見ずに未来に帰ってしまった理由の考察です。
未来で絵を見られると確信した
真琴の最後のタイムリープ、千昭とのお別れのシーンで、
真琴:あの絵、未来へ帰ってみても、もうなくなったり燃えたりしない。
千昭の時代にも残ってるように、なんとかしてみる。千昭:ああ、よろしく頼むよ。
引用元:アニメ映画『時をかける少女』
千昭は、真琴が「白梅二椿菊図」を守り未来に繋げてくれ、絵は未来で見られると確信したから、見ずに帰ったのではないでしょうか。
真琴と功介との時間が千昭の心を満たした
千昭は、真琴にタイムリープがバレてしまい姿を消す前にも、真琴と功介といるのが楽しかった事を打ち明けていました。
千昭の絵を見る目的が、希望や勇気をもらうためや、癒やされたい気持ちだったと仮定すると、二人と過ごした時間が千昭の心を満たし、絵を見ることよりも大切なものを手に入れる事ができたため、絵を見ずに帰ったのかもしれません。
真琴と功介との思い出を胸に未来へ帰った千昭のその後は分かりませんが、少しでも未来が明るく変化しているといいですね。
千昭の見たかった絵についての記事は、まとめの最後で紹介していますので、よろしければご覧ください。
まとめ
以上、『時をかける少女』に登場する千昭はなぜ未来に帰ったのか、また、絵を見なかった理由を考察しました。
千昭は、真琴にタイムリープがバレてしまい未来に帰りましたが、帰る時期も過ぎていました。
絵を見なかった理由は、作中、語られてはいません。
本当のところ、どうなのでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
時をかける少女の千昭の正体は未来人?タイムリープの目的や理由についても
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