日本が高度成長期に入っていく時代の、海と俊の恋物語でもあり、戦争を過去に抱えた父母の物語でもあるアニメ映画『コクリコ坂から』は、スタジオジブリ制作・宮崎吾朗監督の作品です。
今回は、そんな『コクリコ坂から』のメルと俊の関係について兄妹なのか違うのか、また俊の父親の正体や養父が知らなかった理由についてまとめました。
コクリコ坂からのメルと俊は兄妹?
出典元:スタジオジブリ
メルと俊の距離が少しずつ縮まり、惹かれ合う二人に、兄妹だという疑惑が…
なぜ兄妹だと思ったのか、まずはそこから解説を始めます。
メルと俊が兄妹かもしれないと思った理由
コクリコ荘に下宿している北斗さんの送別会に俊も招待されました。
メルは、コクリコ荘の中を俊に案内しながら、自分の両親の話や、幼い頃の話、祖父の話を…
そんな時、メルの家族写真を見た俊の表情が変わり、メルの好きな写真だと見せられた写真を見て、更に険しい表情に。
そこに写っていたのは、澤村雄一郎、立花洋、小野寺善雄の三人。
それと同じ写真を俊も持っていたのです。
その瞬間、全てを悟った俊。
澤村雄一郎が実の父親だと養父から聞かされて育った俊は、メルと自分の父親は同じ?!
つまり、メルとは兄妹?!
家に戻り、改めて写真を確認した俊は、当時の事を養父に聞き、ますます兄妹だという疑惑が深まりました。
メルに俊はよそよそしい態度をとるようになる
写真の件があってから、メルに対してよそよそしい態度をとるようになります。
何も知らないメルは、理解できず不安な気持ちに。
メルに俊は兄妹だと打ち明ける
出典元:スタジオジブリ
俊に避けられていると感じていたメルは「嫌いになったのなら、ハッキリそう言って」と俊に詰め寄りました。
その時、俊はメルに見せられた写真と同じ、澤村と立花、小野寺の写った写真を取り出しメルに見せたのです。
俊は、自分の父親が澤村雄一郎だと告げ、市役所に行って戸籍を調べてきたこともメルに伝え、自分たちが兄妹だと告げたのです。
メルと俊は今まで通りただの友達に
出典元:スタジオジブリ
「今まで通りただの友達だ」と、俊はメルに告げました。
でも、メルは徳丸理事長との直接交渉を終えた帰り、俊に「血が繋がっていても、たとえ兄妹でも、ずーっと好き」と伝え、俊も「俺もお前が好きだ」と。
お互いを思い合う気持ちは同じでした。
メルと俊は兄妹ではなかった
アメリカに留学中のメルの母親・松崎良子が帰国し、話は急展開。
メルと俊は兄妹ではなかったことがわかりました。
俊の父親の正体は立花洋
良子の話から、俊の父親は立花洋だということがわかりました。
メルの父親・澤村が、ある日突然「立花の子だ」と連れて帰って来たそうです。
澤村の話によると、立花は事故で亡くなり、立花の奥さんも、俊を産む時に亡くなってしまった。
親戚もいなかった俊を、孤児院に行かせるわけにいかないと思った澤村は、自分の子供だと役所に届けたそうです。
ですが、その当時、良子のお腹の中にはメルがいたため、育てられないと判断し、俊は、船乗り仲間・風間明雄の養子になりました。
出典元:スタジオジブリ
後に、横浜に寄港した小野寺に出会ったメルと俊は、彼からも「君の父親は立花洋だ」と言ってもらい、二人ともホッとしたのではないかと思います。
メルと俊は戸籍上実の兄妹
という事で、メルと俊は戸籍上実の兄妹ということになります。
作中、良子は、俊の養父である風間を電話で喫茶店に呼び出していました。
話した内容はわかりませんでしたが、良子は風間に俊の出生についての真実を話し、メルと俊の将来を思い、戸籍の問題を解決するための相談をしたのではないでしょうか。
俊の養父が知らなかった理由
俊の養父が知らなかった理由は、澤村とは軍人時代からの知り合いではなかったためです。
風間夫妻は、赤ちゃんを亡くしたばかりで赤ちゃんが欲しかった。
俊と戸籍謄本を持って現れた澤村から、出生についての詳細は聞いておらず、澤村が実の父親だと思っていたのです。
また、澤村は、ミルク代を風間に送り続けていたため、実の父親でないと疑う余地もなかったのでしょう。
まとめ
今回は、『コクリコ坂から』のメルと俊の関係について兄妹なのか違うのか、また俊の父親の正体や養父が知らなかった理由についてまとめました。
メルと俊は戸籍上は実の兄妹でしたが、血は繋がっていませんでした。
俊の父親は事故で亡くなった立花洋で、澤村が戸籍上の父親となっただけだった。
メルが良子のお腹にいたため育てられず、船乗り仲間の風間夫妻の養子として育てられた俊。
養父である風間が俊の出生についての詳細を知らなかった理由は、澤村の軍人時代からの知り合いでなかったためです。
メルと俊、戸籍上の問題は残りますが、良子と風間夫妻によって、解決されるのではないでしょうか。
メルと俊、幸せになって欲しいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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