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かがみの孤城・喜多嶋先生の正体は?年代順に登場人物との関係も

かがみの孤城

『かがみの孤城』は直⽊賞作家・辻村深⽉先生のベストセラー⼩説で、2018年本屋⼤賞を受賞した人気の作品です。

物語は、学校で居場所をなくし家に閉じこもっていた中学生・こころを主人公にした、鏡の中の城で巻き起こるファンタジーミステリー。

今回は重要人物の一人、喜多嶋先生の正体、また年代順に登場人物との関係をまとめました。

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かがみの孤城・喜多嶋先生の正体


オオカミさまに選ばれた7人の中学生は、それぞれにどうしようもない人間関係を抱えていました。

そんな中学生達の心に寄り添う喜多嶋先生について始めていきます。

喜多嶋先生:アキ(井上晶子)

喜多嶋先生の正体は7人の中学生の一人アキ(井上晶子)です。

小説のエピローグに登場するアキ(井上晶子)は、大学院卒業後、総合病院のケースワーカーの喜多嶋先生と結婚し喜多嶋晶子となりました。

アキは、穏やかで笑顔の優しい人柄の喜多嶋先生に惹かれ結婚の予感も…

喜多嶋先生の苗字を口にする度、心強く思える瞬間があったようですが、それはやはり鏡の中の城の事が関係しているのかもしれませんね。

NPO『心の教室』のメンバー

アキは中学生三年生で留年したため一年遅れて高校を卒業。

卒業後、大学の教育学部に入学したアキは、留年する時お世話になった鮫島先生に誘われ、フリースクール『心の教室』を手伝う事に。

教員を目指していたアキですが『心の教室』での経験は、将来、役に立つと思ったからです。

その後『心の教室』の活動をする中で、自分がなりたいのは学校の教員ではないと気付いたアキは『心の教室』に携わり、いろいろな事情を抱えた子供たちに寄り添う存在となりました。

学校のカウンセラー

喜多嶋先生は、学校のカウンセラーもしています。

一月、リオン以外の中学生が雪科第五中学校に登校することを約束したあの日、喜多嶋先生もそれぞれの時代で登場していました。

学校の先生たちと連携し連絡を取り合ったり、学校に行けない子供たちのケアをしています。

喜多嶋先生と登場人物との関係を出会った順(年代順)に解説


ここからは、喜多嶋先生と関係のあったオオカミさまと中学生について、それぞれが出会った年の順にまとめました。

オオカミさま(水守実生):1998年

オオカミさまこと水守実生に出会ったのは1998年、晶子が大学三年生の時でした。

後の夫となる喜多嶋先生に病院の中庭で紹介され週に一度の授業がスタート。

この時の実生は中学一年生、薬の副作用で髪の毛が抜け帽子を被っていました。

学校に行きたいけれど行けなかった実生ですが、悲観的ではなく学びたいという前向きな強い意志に、晶子は励まされ救われるような思いだったようです。

晶子は自分がそうだったように、学校に溶け込めず通えない、はみ出してしまう子供たちの気持ちを理解できると思っていたけれど、実生と出会い、子供たちが抱えている事情は一人として同じものはないことに気付かされます。

そして、晶子が大学四年生になる年に実生は亡くなりました。

リオン(水守理音):1999年

リオン(水守理音)は『心の教室』での直接の関わりはありませんでしたが、実生のお葬式で晶子は出会っています。

この時、泣いている小さなリオンを見た晶子は胸が苦しくなり、また、晶子先生と呼んでくれた実生の声を思いだし、実生の先生でいられた時間の大切さを感じていました。

改めて、一人一人違う事情を抱えた子供たちに寄り添う存在になりたいと思った瞬間でした。

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こころ(安西こころ):2005年

こころ(安西こころ)と喜多嶋先生の出会いは、2005年5月、母親と一緒に訪れた『心の教室』。

喜多嶋先生のこころの印象は、短い髪が活発そうで綺麗な人、優しそうな目に好感を持っていました。

その後『心の教室』に通うつもりでいたこころでしたが、朝起きるとお腹が痛くなり行けませんでした。

喜多嶋先生が母親に言った、

 

こころちゃんが学校に行けないのは、絶対にこころちゃんのせいじゃないです。

引用元:小説『かがみの孤城』

喜多嶋先生がこころの家に初めて来てくれた時、母親に言ってくれた事を事実かどうか確認したこころ。

言ったことを認めた喜多嶋先生に、どうして?と問いかけたこころに返した言葉は、

 

「だって、こころちゃんは毎日、闘ってるでしょう?」

引用元:小説『かがみの孤城』

この言葉に、こころの胸が震え、喜多嶋先生が自分のことを理解してくれていると思えたのでしょう。

雪科第五中学校に行くと約束した一月のあの日、保健室に来てくれていた喜多嶋先生。

進路についても一緒に考えてくれ、こころの心に寄り添ってくれました。

閉城の日のお別れの場面で、

 

「未来で待ってるから」

「2006年。アキの、十四年後の未来で、私は待ってる。会いに来てね」

引用元:小説『かがみの孤城』

と、アキに伝えたこころ。

こころと出会えた喜多嶋先生は、何かを感じていました。

マサムネ(政宗青澄):2012年

マサムネ(政宗青澄)は『心の教室』の事を、民間の支援団体と言っていて、親にもマサムネはきっと行かないねと言われ会話は終わったと言っていましたが、マサムネの友達からマサムネの事を聞いた喜多嶋先生は、マサムネの家を訪問していました。

昔のマサムネなら会っていなかったかもしれませんが、こころとウレシノが言っていた先生と同じ事に気付いたマサムネは、喜多嶋先生と会っていたのです。

いい人だよと言ったこころに、その感じはわかると返したマサムネ。

マサムネにも喜多嶋先生の良さが伝わっていました。

また、マサムネが言い出した一月の雪科第五中学校に行くと約束したあの日、マサムネがいた保健室にも喜多嶋先生の姿がありました。

泣きすぎ呼吸が上手にできないマサムネの背中をさすっていた喜多嶋先生。

そして、この時の喜多嶋先生は、こころが知っている先生より髪が長く雰囲気が違いました。

フウカ(長谷川風歌):2020年

フウカ(長谷川風歌)は母親に言わずひとりで『心の教室』を訪れます。

お城でのクリスマスパーティーが行われた12月25日、フウカはこころに、

 

「私も行ってみようかな」

「こころの行ってる、そのフリースクール。喜多嶋先生、会ってみたい」

引用元:小説『かがみの孤城』

と言っていました。

この後、冬休みはおばあちゃんの家から塾に通うと言っていたので、喜多嶋先生に初めて会ったのは年が明けてからだと思います。

勉強についていけずピアノを続けていいかも分からなかったフウカでしたが、両方やろうと言ってくれた喜多嶋先生は、勉強を教えてくれるとも言ってくれました。

二月の最終日、フウカはアキに、

 

「勉強は、一番、ローリスクだから」
(中略)
「やっておいて絶対に無駄にならないって、教えてくれた人がいて」

引用元:小説『かがみの孤城』

この後、勉強をやろうかなと言ったアキに、一緒にやろうと言ったフウカ。

お互いに寄り添っています。

ウレシノ(嬉野遥):2026年

ウレシノ(嬉野遥)は、学校に行かなくなった後、母親に連れられ『心の教室』に通っていました。

喜多嶋先生との出会いは2026年です。

マサムネが民間の支援団体と上から目線でバカにした言い方をした時、あそこの先生は自分の話を聞いてくれたとウレシノ。

そして、雪科第五中学校に行くと約束をした一月のあの日、ウレシノの所にも喜多嶋先生は現れました。

この時の喜多嶋先生は、髪には白髪が少し混じり、笑うと目元にシワが寄る。

面影はあるけれど、こころが知っている喜多嶋先生とは違い、年を取った喜多嶋先生でした。

スバル(長久昴)

スバル(長久昴)は、1985年の時代からお城に来ていました。

鮫島先生から『心の教室』に誘われたのが、晶子が大学に入学した年、おそらく1996年なので、1985年にはフリースクール自体存在していません。

スバルと喜多嶋先生の接点はなさそうです。

まとめ

今回は重要人物の一人、喜多嶋先生の正体、また年代順に登場人物との関係をまとめました。

喜多嶋先生の正体は、オオカミさまに選ばれた中学生の一人アキ(井上晶子)。

オオカミさまや中学生たちと繋がり、寄り添う存在だった晶子ですが、アキもまた、みんなに助けられ大人になれました。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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コメント

  1. はるか より:

    面白かったです✨感動しました。大人でも感動できる作品だとおもいます。
    色んな人にすすめたい作品です。

    • 凛 より:

      コメントありがとうございます。
      どんどん引き込まれていく作品で、私も色んな人にすすめました。

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