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すずめの戸締まりのサダイジンの正体は?抜けた理由や環さんの憑依についても考察

すずめの戸締まり

新海誠監督制作によるアニメーション映画『すずめの戸締まり』が公開されました。

すずめが叔母の環さんと芹澤さんが運転する車で岩手へ向かう途中の道の駅で、サダイジンと名乗る大きな黒猫が突然現れました。

この黒猫のサダイジンは、いったい何者なのでしょうか。

今回は、そんな黒猫・サダイジンの正体や、要石が抜けた理由・環さんに憑依した理由についての考察記事です。

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すずめの戸締まりのサダイジンの正体


それでは早速、謎の多い黒猫のサダイジンについて考察を始めます。

サダイジンの正体:要石

閉じ師である草太が持っている“閉ジ師秘伝の抄”には、龍の絵図が描かれていて、頭と尾のそれぞれに剣のようなものが刺さっていました。

その剣が要石で、西の柱と東の柱の二本と表現されています。

西の要石は、すずめが抜いてしまったダイジンで、ミミズの尾の部分を押さえていたと考えられます。

東の要石はサダイジンで、ミミズの頭の部分を押さえていたと考えます。

宗像羊朗(むなかたひつじろう)との関係を考察


原作小説には無かったシーンが映画にはありました。

すずめが草太の祖父・宗像羊朗の病室を訪れたシーンで、すずめが病室を去った直後に黒猫の姿のサダイジンが現れる場面です。

宗像羊朗は「お久しうございます。あの子についていかれますか。よろしくお頼み申す。」とサダイジンに語りかけました。

「お久しうございます。」という言葉は、久しぶりに会う相手への挨拶の言葉として使います。

サダイジンと宗像羊朗は面識があり、サダイジンに対して敬語を使っているため、羊朗より目上の存在であると考えられます。

元は人間で閉じ師だったか考察

草太が要石になったということは、人が要石になれるということです。

草太が持っている“閉ジ師秘伝の抄”で要石を「西の柱と東の柱の二本」と柱で表現されていますが、日本の昔話にも人柱という言葉がありました。

人柱の役割は、困難な災害が起きた時に、水底や地中に人を埋め、神の心を鎮めるというもの。

要石の役割は、数百年に一度起こるような大きな災害を封じ込めること。

少し意味合いが違うかもしれませんが、どちらも災害を止めるためという点に関して考えると、そこは同じだと思います。

宗像羊朗が言った「草太はこれから何十年もかけ神を宿した要石になっていく。」という言葉から考えても、人だったサダイジンも何十年もかけて神を宿した要石になっていったのではないでしょうか。

サダイジンが人間だった可能性は大きいと考えます。

また閉じ師についても、宗像羊朗の「只人(ただびと)に関われることではないのだよ。」という言葉から、普通の人には関われる問題では無いということが分かります。

ということは常世やミミズ、後ろ戸の存在を知っている閉じ師でなければ関われない。

サダイジンを元は人間だと考えた場合、閉じ師だったと考えるのが一番しっくりくるように思いました。

要石に戻してもらう事が目的

サダイジンの目的は、要石に戻してもらうことです。

芹澤さんの運転する車に、ダイジンとサダイジンを乗せ、道の駅を出発したすずめと環さん。

しばらくして芹澤さんが「その白と黒さあ、よほどすずめちゃんにして欲しい事でもあるんじゃねぇの?」という問いかけに「そのとおり、ひとのてでもどして。」と答えが返ってきました。

すずめの手で抜かれた要石を、すずめの手で戻して欲しかったのだと考えます。

そして、サダイジンはダイジンと共に、要石としての役割を全うしたかったのではないでしょうか。

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東の要石が抜けた理由を考察


「抜けたんだ、二つ目の要石が!」と草太が言った後、トンネルからミミズが溢れ出していました。

なぜ抜けたのか理由を考えると、すずめが西の要石・ダイジンを抜いてしまった事が大きく影響していると思います。

「ミミズは日本列島の下をうごめく巨大な力で目的も意志もない、歪(ひずみ)がたまれば吹き出し、ただ暴れて土地を揺るがす。」と草太が言っていました。

西の要石が抜け、動き出してしまったミミズを、東の要石だけでは押さえ切れなくなり、抜けてしまったのではないでしょうか。

日本各地で地震が起き始めていたのも西の要石・ダイジンが抜けた事が関係しているかもしれません。

サダイジンが環さんに憑依した理由を考察


サダイジンが、環さんを使って「サダイジン」と名乗ったことから、サダイジンが環さんに憑依したと考え、その理由について考えてみました。

ダイジンは西の要石、サダイジンは東の要石と対の関係にあります。

また、ダイジンは白猫でSNSでもかわいいと話題になり、人を笑顔にするような、陽の心の部分を引き出す存在。

それに対して、サダイジンは黒猫で、人の心の陰の部分を引き出す存在だとしたら、環さんの心の奥にあった、すずめへの陰の思いを引き出させてしまったのではないでしょうか。

ですが、本音を言い合えた二人の関係は、以前にも増して良い関係になっていましたし絆は深まりました。

サダイジンは二人の関係が、こうなる事も分かっていたのかもしれませんし、「気まぐれな神様」とすずめと環さんが話すくだりもあったので、ただの気まぐれが引き起こした事だったかもしれません。

まとめ

今回は、黒猫・サダイジンの正体や、要石が抜けた理由・環さんに憑依した理由についての考察記事でした。

原作小説になかったシーンが映画にあったり、作品の中で説明がない部分がたくさんあり、観る側の想像や考察に委ねられているように思います。

きっと『すずめの戸締まり』を観た人の数の分だけ考えや思いがあることでしょう。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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