辻村深月さん作『かがみの孤城』は2018年の本屋大賞を受賞した人気作品です。
中学校で居場所をなくし、部屋に閉じこもっていた主人公のこころが、光り出した部屋の鏡に、吸い込まれるように中に入ると、不思議なお城に6人の見ず知らずの中学生が…さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面を着けた女の子が現れ「願いをなんでも一つ叶えてやる」と。
青春期独特の感情と感性を描いたファンタジーミステリーの物語です。
今回は、中学生7人が選ばれた理由、またオオカミさまの思いや願いをまとめました。
かがみの孤城・中学生7人が選ばれた理由
お待たせしました、漫画版「かがみの孤城」が
全巻重版になりました!12月~映画公開の頃には並んでいるかと思いますが
確実にという方は書店に注文していただけると幸いですどうぞよろしくお願いします!#かがみの孤城 pic.twitter.com/VWn8pcTi38
— 武富智「あの夏が飽和する。」連載中 (@tomo_taketomi) November 27, 2022
ある日突然、鏡の中の城に招かれた中学生7人でしたが、なぜ選ばれたのかみんな心当たりはありません。
それでは、7人が選ばれた理由について始めます。
中学生7人が選ばれた理由①:学校に行っていない
みんなが気づいていそうだったけれど口にしなかった理由、それは学校に行っていないという事。
中学生7人が選ばれた理由②:雪科(ゆきしな)第五中学校に通えない生徒
7人が選ばれた理由それは、雪科第五中学校に通うはずだったけれど通えなかった生徒でした。
アキが雪科第五中学校の制服で鏡の中の城に来たのがきっかけで、みんなが雪科第五中学校の生徒だということが判明。
その中で唯一リオンだけは、ハワイに留学していて雪科第五中学校の生徒ではありません。
オオカミさまに質問すると、リオンが自分の住む学区にある公立中学校に行きたがっていただろと返ってきました。
リオンもまた、雪科第五中学校に通うはずでしたが通えなかった一人だったのです。
そして1月、リオン以外の6人は、雪科第五中学校に行く事を決め同じ日に登校しますが、学校では会えませんでした。
なぜ会えなかったのか、それは、6人がそれぞれ違う時代から選ばれた生徒だったからです。
オオカミさまの思いや願い
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「オオカミさま」と呼ばれる
狼のお面をかぶった女の子が現れ、
「城に隠された鍵を見つければ
どんな願いでも叶えてやろう」と告げる。期限は約1年間
戸惑いつつも
鍵を探しながら共に過ごすうち、
7人には一つの共通点があることがわかる─#かがみの孤城 pic.twitter.com/nnJOtvQukF— 映画『かがみの孤城』公式 (@kagami_eiga) November 27, 2022
オオカミさまの正体は、リオンの姉・水守実生(みずもりみお)ですが13歳で亡くなっています。
病室の壁に掛けられていた雪科第五中学校の制服を一度も着ることなく亡くなり、実生もまた雪科第五中学校に通いたかったけれど通えなかった一人でした。
亡くなる前、リオンのお願いを何か一つ神様に頼んで叶えてもらうと言った実生。
その時のリオンの願いは、実生と学校に行きたいでした。
神様にお願いすると言った実生が、願いの鍵で叶うような願いを叶えた上で、この鏡の中の城を作ることを神様に頼んだのではないかと思ったリオン。
実生の願いは、
どうか理音と一緒に遊びたい。日本の学校に残りたがってたあの子に、出会うはずだった友達を作ってあげたい、と
引用元:小説『かがみの孤城』
そして実生が亡くなった13歳と同じ年齢のリオンに会いに来た実生は、理音と一緒に遊びたいという願いも、雪科第五中学校で出会うはずだった友達を作ってあげたいという願いも叶えました。
前述した、6人がそれぞれ違う時代から選ばれた生徒というのは、実生とリオンの年の差は7歳のため、7年ずつ違う時代からみんなが選ばれたという事。
みんなが7年ごとに呼ばれているのに1999年だけ抜けており、アキとこころやリオンの間が14年違うと指摘し、1999年は、実生の年だと言ったリオン。
一覧にすると7年ごとに選ばれている事が分かります。
時代 | 名前 | 本名 |
1985年 | スバル | 長久 昴(ながひさ すばる) |
1992年 | アキ | 井上 晶子(いのうえ あきこ) |
1999年 | オオカミさま | 水守実生(みずもりみお) |
2006年 | こころ | 安西 こころ(あんざい こころ) |
2006年 | リオン | 水守 理音(みずもり りおん) |
2013年 | マサムネ | 政宗 青澄(まさむね あーす) |
2020年 | フウカ | 長谷川 風歌(はせがわ ふうか) |
2027年 | ウレシノ | 嬉野 遥(うれしの はるか) |
お話作りが上手だった実生が、同じように学校に行っていない子たちを集め、ルールを決めその中で遊び、叶えたかった自分の願いもリオンの願いも叶えました。
リオンと同じ時代のこころは、実生の願いにあったリオンと出会うはずだった友達なのではないでしょうか。
まとめ
今回は、中学生7人が選ばれた理由、またオオカミさまの思いや願いをまとめました。
中学生7人が選ばれた理由は、学校に行っていないというのもありましたが、雪科第五中学校に通うはずだったけれど通えなかった生徒でしたし、オオカミさまこと水守実生も同じく雪科第五中学校に通いたかったけれど通えなかった一人でした。
実生やリオンの願いも叶えられ、オオカミさまの思いも後悔はないのではないかと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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